15章 フロリマールと竜のキス

 

 

 

フロリマールが鎧と馬を得た場面まで説明をしたけれど、それから彼はフロリドリと一緒にヨーロッパにやってきた。

 

こうして旅をする2人は、壮大な宮殿にたどり着いた。

この宮殿ではバルコニーに1人の乙女が立っており、身振りで他の道を進むように説明した。

だが、フロリマールは彼女のしぐさが意味するものに気がつかない振りをすると、大胆にも門前に馬を乗りつけた。

ここでフロリマールは、蛇を武器として使う巨人の攻撃を受けた。巨人が手にした蛇はまるで剣のようである。

さまざまな方法の魔法攻撃を受けたが、長い戦いの末にフロリマールは巨人に勝利した。すると、巨人と蛇のどちらかが死んだのか分からないが、その姿が変化した。

それからフロリマールは建物の中にあった墓を守る騎士と戦い、勝利した。こうして彼はさらに前に進んだのである。

 

彼と、彼の後に付き添うフロリドリだが、先ほど入ってきた出入り口を探しまわらねばならなかった。突然、消えてしまったからである。

 

彼らが脱出の方法を探し回っていると、先ほど宮殿から手を振っていた乙女が現れ、挨拶をした。

そしてフロリマールに対し、この牢獄を脱出するためには墓室を開き、何であっても中から出てきたものにキスをしなければならない、と説明した。

フロリマールはこの指示に少しだけ恐怖したが、やり遂げることを約束した。だが、墓室から竜が姿を見せたとき、フロリマールは剣を手にして後退してしまった。

約束違反を乙女から非難されたフロリマールは、精神を遭遇した魔物に向けると、その口にキスをした。

すると、突然に彼の骨の中を冷たいなにかが駆け巡った。なんとも驚いたことに、竜はその姿を美しい乙女に変化させたのだった!

 

この乙女は姿を変えられていた妖精であり、元に戻してもらったのでフロリマールに対し丁寧に礼を言った。さらにドリステッラ(Doristella、発音は適当)と名乗った妖精は、シリアにある城まで案内して欲しいと依頼した。

 

これを受け入れると、再び門が姿を現した。妖精はフロリマールの馬と武具に魔法を掛けると、彼は2人の乙女を連れて命じられた課題のために出発した。

 

一行はしばらく黙っていたが、ドリステッラは騎士の無口ぶりをからかい、冒険の旅について退屈しのぎを提案した。

この申し出は受け入れられたので、乙女は以下のような物語を話した。

 

2010/09/08

 

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