13章 アヴァロン島

 

 

〜これまでのあらすじ〜

はてしなくwordで3枚分ほど宗教ネタを繰り返すタリエシン。

省略したけど、真面目にやれば6時間は絶対掛かるな…。

訳者がほとんど死にかけたころに、「魚にとってブリテンは最高の土地だ」とか言い出す。別に、魚が美味しいとか言っているのでなくて、「魚=キリスト教徒」を表すので、なんかお国自慢をしたいのだろう。

で、このあたりから宗教ネタは終わり、タリエシンによるイギリス史やら地理の話しが始まる。アイルランドの気候やらの話もあるが、どういうわけかスリランカまで登場する始末。

で、いよいよアヴァロン島が話題になるので、そこだけ訳します。

 

 

「リンゴ島、人呼んで幸運の島(原文では明記してないが、アヴァロン島として問題ないと思われ。英語版wikipedeiaでははっきりと「アヴァロン」って訳してたし)。

 

ここは名前の通り、全ての物を生み出す場所だ。そこでは農民は鍬で耕す必要はなく、自然の恵みにより農業をする必要がないのだ。何もしなくても穀物ができ、葡萄、リンゴが木に実る。大地は草だけにとどまらず、全ての物を生み出し、人間は軽く100年の寿命を持っている。その島は9人の姉妹達が、心地よい法で統治しており、その法我らの国からリンゴ島へ向かう人にも適用されている。

 

その9人姉妹の筆頭にある女性は、医術に声優しており、他の姉妹達よりもずっと美しい。その女性はモーガンといい、役立つ知識を全て学習しているため、病人を治療することもできるのだ。また、美術にも詳しく姿を変えることができ、ダイダロス(ギリシア神話。イカロスの父親)のように翼を作り、空を飛ぶこともできる。ブレスト、シャルトル、パビア(よく判らないが、パビアはたぶん、パリのこと)に行きたいと思ったなら、モーガンは崖から空へと羽ばたいていくのだ。

話によれば、モーガンは姉妹のモローン、マゾエ、グリテン、グリトネア、グリトン、ティロノ、ディティス(Moronoe, Mazoe, Gliten, Glitonea, Gliton, Tyronoe, Thitis。発音は適当。語呂のいいのを取り合えずならべた気がする)に学問を教えた。そのうち、ディティスはシターンの演奏が上手いそうだ。

 

我ら(タリエシンたち)はカムランの戦いで重傷を負ったアーサー王を、そのリンゴ島へ連れて行った。海・星・天文に詳しいブリトン人の助けを借りてだけどね。船を操る男と、アーサー王を連れた我らが到着すると、モーガンは歓迎してくれた。それからモーガンは部屋を用意すると、アーサーを金のベッドに寝かすと、名誉の負傷を手当てし、その怪我をずっと見つめた。ついに、モーガンはアーサー王が長期間この場に滞在し、モーガンの治療を受けるのならば回復は可能であることを告げた。私達は大喜びし、アーサー王をモーガンに任せると丁度よい風を帆に受けて帰ってきたんだ。」

 

 

back/next

inserted by FC2 system